2021.09.22[体験談]
晴れ男 ⅤS 超雨女 その二
「今日はあいにくのお天気、お足元の悪い中、開運講座に来ていただきありがとうございます。」
十数人集まった受講生を前に冒頭あいさつをしました。夜中から降り出した雨が激しさを増しています。
「私はいつもは大体晴れの日が多いのですが、長年やってきてこんなに荒れた日というのは珍しいというよりかは初めてです。でもこんな日もたまにはあってもいいかなと…」
と言いかけた時のことです。突然後ろの席のほうから
「この人雨女‼」
と大きな声がしました。見ると三十代と思われるNさん姉妹が座っており、姉が妹を指さしていました。
「この人が来るといつも雨、雨、雨。どこ行っても雨、超雨女なんです。」
ちょっとした笑いが起きました。
世の中には確かに”晴れ”や”雨”がついてまわる男女がいるものです。実は私もかつてはどちらかというと”雨男”でした。例えば旅行に行こうとすると必ずと言ってもいいほど雨にたたられていましたし、帰りの日に前日までの悪天候が嘘のように晴れ渡るなんてしょっちゅうでした。自分はもしかしたらあまりついていない部類の人間なのかもしれないと感じたこともありました。
それが結婚後神社参拝を始めてしばらくたったころ、イベントや参拝旅行などここは晴れてほしいと思うときはいつも晴れがついてまわるようになったことに気がつきました。なにか不思議なのですが、そういう面の体質が劇的に変わったのです。
人生には晴れの日もあれば、雨降る日もあります。ただ、ここぞというときは天気だけでなく、すべてひっくるめて”晴れ”に持っていくことができる”開運体質”になるということがとても大事なことだと思います。
また、どんな人間にも等しく厳しい時期が訪れますが、そういうときこそ”加護”があるのとないのとでは雲泥の差が生じると思います。土砂降りの雨の中だだやむのを待って突っ立っていただけではずぶ濡れになり、やがて身も心も冷え切ってしまいます。そんなとき、横からすうっと絶妙のタイミングで傘が出てきて身を守って頂けたら、多少の雨しぶきがかかったとしても体制に影響はなく、そのままやりすごすことができます。
次の週になり、二回連続講座の最終日の朝を迎えました。”日本晴れ”でした。面目躍如、”超雨女”なんてもう怖くはない、私は今日こそは勝ったぞと大人げもなく喜びました。
現場に着くと入り口でNさんのお姉さんが携帯電話で話をされていました。私は話の終わりを見計らってNさんに勝ち誇ったように声を掛けました。
「Nさん、おはようございます。今日晴れましたね!」
「先生、すいません。すごく楽しみにしていた妹なんですけど、急に仕事が決まり、もうこれなくなりました。」
(おわり)
十数人集まった受講生を前に冒頭あいさつをしました。夜中から降り出した雨が激しさを増しています。
「私はいつもは大体晴れの日が多いのですが、長年やってきてこんなに荒れた日というのは珍しいというよりかは初めてです。でもこんな日もたまにはあってもいいかなと…」
と言いかけた時のことです。突然後ろの席のほうから
「この人雨女‼」
と大きな声がしました。見ると三十代と思われるNさん姉妹が座っており、姉が妹を指さしていました。
「この人が来るといつも雨、雨、雨。どこ行っても雨、超雨女なんです。」
ちょっとした笑いが起きました。
世の中には確かに”晴れ”や”雨”がついてまわる男女がいるものです。実は私もかつてはどちらかというと”雨男”でした。例えば旅行に行こうとすると必ずと言ってもいいほど雨にたたられていましたし、帰りの日に前日までの悪天候が嘘のように晴れ渡るなんてしょっちゅうでした。自分はもしかしたらあまりついていない部類の人間なのかもしれないと感じたこともありました。
それが結婚後神社参拝を始めてしばらくたったころ、イベントや参拝旅行などここは晴れてほしいと思うときはいつも晴れがついてまわるようになったことに気がつきました。なにか不思議なのですが、そういう面の体質が劇的に変わったのです。
人生には晴れの日もあれば、雨降る日もあります。ただ、ここぞというときは天気だけでなく、すべてひっくるめて”晴れ”に持っていくことができる”開運体質”になるということがとても大事なことだと思います。
また、どんな人間にも等しく厳しい時期が訪れますが、そういうときこそ”加護”があるのとないのとでは雲泥の差が生じると思います。土砂降りの雨の中だだやむのを待って突っ立っていただけではずぶ濡れになり、やがて身も心も冷え切ってしまいます。そんなとき、横からすうっと絶妙のタイミングで傘が出てきて身を守って頂けたら、多少の雨しぶきがかかったとしても体制に影響はなく、そのままやりすごすことができます。
次の週になり、二回連続講座の最終日の朝を迎えました。”日本晴れ”でした。面目躍如、”超雨女”なんてもう怖くはない、私は今日こそは勝ったぞと大人げもなく喜びました。
現場に着くと入り口でNさんのお姉さんが携帯電話で話をされていました。私は話の終わりを見計らってNさんに勝ち誇ったように声を掛けました。
「Nさん、おはようございます。今日晴れましたね!」
「先生、すいません。すごく楽しみにしていた妹なんですけど、急に仕事が決まり、もうこれなくなりました。」
(おわり)